誰がフィルタリングするか

はてブのコメント

東京都の青少年条例に関する先日のエントリについて、はてブで、こんなコメントをいただいた*1

その存在を知らせないことがいかに危険であるのか理解しているのか?子供が危害を加える、受ける両方の意味で。考えないのは教育に対して無関心なだけとしか思えない
b:id:tappyon:20101218

息子は10歳だし、何を知らせるべきであるのかは親なりに適切に判断しているつもりだ。色々学ぶ時期になってきているとも思っているけれど、まだ、サンタの“存在”も知らせていないし、社会の仕組みを何もかも教える時期だとは思っていない*2

フィルタリングは親に任せておけばよいか

当然ながら、親に任せておけば大丈夫、というものではない。ほとんどの親に問題がないことと、すべての親に問題がないことは違う。児童虐待を挙げるまでもなく、任せておけないケースはある。児童ポルノの問題にしても、親が金のために自分の子供を使う例があるとも聞く。だから、社会的に規制する仕組みが必要になる。少なくとも、「規制の仕組みなど、まったく必要ない」ということを私は受け入れないし、社会的にも多数に受け入れられるものではないだろう。

未成年者が酒を飲むことを禁止する未成年者飲酒禁止法という法律がある。誰に罰則が課せられるかというと、未成年者に酒を売った営業者や飲酒を制止しなかった親権者である(第3条)。未成年者自身には罰則はない。未成年者は大人の判断力を持っていないから罰則がない。彼らの飲酒を止めるのは大人の義務だと法律で決められているのだ。

東京都の青少年条例の場合、有害図書に指定されると流通されなくなり「大人の領域」からも見えなくなってしまい、それが「表現の自由」の規制につながっているのが問題だという主張はある。この点は、はてブで浅倉氏が指摘されたとおり、流通側の対応が変わっていくことはあるのかもしれない。

今回の件で業界側に憤りがあるのは、過去に築いてきた信頼関係を踏みにじられたという点が大きかったんじゃないのかな? なので、流通規制の対応が変わる可能性はあるかもね(出倫協は抗議の声明出してるし)。
b:id:asakura-t:20101218

*1:最初のコメントは少し違っていたが、修正されたようだ。

*2:この四コマも説明を求められたら困るな。