青春18きっぷ「琴浦さん×琴浦町イベント参加〜鳥取・京都・名古屋」旅行記(3日目)
鳥取巡り
7時半ごろに起床。足は回復しきれてない。というか痛い。ゆっくり身支度をしてチェックアウト。うっかり財布を忘れるところだった。今日の鳥取は天気がいい。ふたたび鳥取駅近くのモスバーガーでモーニングセットを食べる。
足の状態は気になるが、やはり自転車であちこちまわることにしよう。前回は早い時間に京都に向かったため、ゆっくりまわれなかったのだ。ほとんどの荷物はロッカーにしまって……あ、しまった……帽子を出し忘れた。300円を無駄にして、もう一度ロッカーを開け帽子を出す。もったいないことをしたが、帽子をだしておいてよかったというほど、この日は天気がよかった。自転車を借りたのは9時過ぎ。今回は電動自転車だ。普通の自転車(500円)よりも高い(1000円)が、なんでも遠方からの旅行者を支援するため500円の補助金が出るそうだ*1。前回、まわれなかった白兎神社方面に向かう。
電動自転車は助かった。足は相当疲れていたが、ペダルをこぐというより足を上下にさせるだけで、勝手に前に進んでくれるという感じだ。実は自宅にも電動自転車はあるのだが、しばらく使わないうちにバッテリーがダメになってしまい、今はただのペダルの重い自転車になりさがっている。ちゃんとアシストしてくれる感覚は久しぶりだ。
白兎神社には最短距離を行くつもりだったが、途中で道を曲がり損ねそうになったことに気付いたものの、それはそれで湖(とおもったが湖山池という名の池だった)をまわることができそうだったので、そのまま進んだ。途中で自転車を降り、鳥取市民公園にも行ってみた。とりたててどうという場所ではないが、天気がいいので、気分もいい。
ふたたび白兎神社に向かったが、その途中、早くもバッテリーランプがひとつ消えたのは焦った。これから白兎神社に向かい、さらに“晴れた”鳥取砂丘にも行ってみようと思っているのだ。余裕があれば、「Free!」の聖地である岩美町まで足を延ばそうなどとも考えていたが、こんな調子じゃ最後までバッテリーが持たないのではないか。自転車というのは、どんなにゆるやかでも下り坂では力を入れずに済むが、逆にならだかでも上り坂では力を入れないと進んでいけない。電動アシストは、その上り坂を進むのに大いに役立つのだが、鳥取砂丘へ行く道は、ゆるやかどころではない上り坂が結構続くのだ。しかたがないので、平坦な場所では電動のスイッチを切って進むことにした。ああ、足が疲れる。
来たぜ、因幡の白うさぎ
白兎神社
あぜ道かと思うような田舎道を進んでようやく白兎神社に到着。あの「因幡の白兎」ゆかりの場所である。前回、雨が降っていて時間もなくて諦めたが、無謀にも(電動でない)自転車で来ようと思っていた場所だ。しかし、この階段を上るのがちょっと苦痛。
大国主命と八上姫の砂像
ちょっと足を休めながら、道の駅「神話の里 白うさぎ」で、鳥取の地元製であるらしいアイスを食べる。
一休みしたら、鳥取砂丘に向けて出発。今度はコンビニで大きめのペットボトルを調達し、水分補給も万全だ。砂丘までは google マップで12.5kmほどである。自転車のバッテリーは不安があるが、頑張って行ってみよう。
電動スイッチを切ると、平坦な道でも向かい風が吹いてきて、ややペダルが重い。いや、またペダルをこぐ足がつりそうだ。だが、砂丘前の坂道にたどり着くまでバッテリーを温存しておかないと、それこそたどり着けなくなる、と必死の思いでペダルをこぐ。ほんと、あのとき道を間違えなければ、いや間違えてももう少し早く気づいていれば、下り坂をずんずん進む前に戻って入ればと、「たられば」の後悔をしながら、前に進んでいた。
鳥取砂丘まであと5km
鳥取砂丘まであと2km
鳥取砂丘まで、あと2kmという看板が見えた。ようやくここからが上り坂だ。もうここからは思いっきり電動の力を借りる。どこでバッテリーが切れようと、そこまで行ければいい、という場所には来たのだ。坂を上り、トンネルをくぐれば、砂丘は目前だ。予想通り、バッテリーランプはさらに1つ消えたが、ここまでくればなんとかなる。帰り道もほとんど下り坂だから、バッテリーが切れたってかまやしない。
砂丘トンネル
鳥取砂丘
そして、砂丘に着いた。着いたはいいが、すぐに砂丘に行くには足が疲れすぎていた。というか自転車を降りて、あまりに足がガクガクして驚いたほどだ。まわりから見たら、足が不自由な人が自転車に乗ってきたと思うんじゃないかと心配になるほど、ちゃんと立てなかった。ヤバいぞ。どこか休む場所を探さなければと、大衆食堂っぽいところに入る。ちょうど1時を過ぎていて昼食をとる時間でもある。
「大山鶏てりやき丼」という、とりあえず地元ものっぽいものの食券を買い、適当なテーブルにつく。水はセルフサービスとのことだが、また足が棒のようになっていて、膝が曲げられない。これで、砂丘に繰り出せるのか不安なほどだった。
だが、愚痴ばかりこぼしていてもしかたがない。時間は限られているのだ。てりやき丼を食べ終えて、ゆっくりと砂丘に向かう。ああ、晴れた日の鳥取砂丘だ。膝を曲げられないので、足を延ばしたままゆっくりと砂丘を降りていく。問題は馬の背と呼ばれる、まさに“砂の丘”を上るところで、膝を曲げないと上れない。これが痛かった。(頑張って上った)
砂丘入口
前回は雨で、この先の海岸には下りなかった。今回は、ぜひ海岸まで下りたいと思っていたが、この足がやっかいだ。いや下りるのはいいが、帰りが問題だ。だが、せっかくここまで来たんだから下りないのはもったいない。
さて帰り道が困った。できるだけなだらかに戻れる場所を探して、丘の高さが低いところを探してみたけれど見当たらない。足の調子がよければずんずん上っていくところを、登山電車よろしく斜めにゆっくり歩いて、また逆方向の斜めに歩いて、上っていく。そうしているうちに、誰も歩いていないような離れた場所にまで来てしまったが、実のところ距離はあまり問題じゃない。馬の背を越えても、さらに砂丘の入り口まで戻るには、大きく下りて大きく上らないといけないのだ。
それでもなんとか、戻ってきた。それにしても、前回は雨で平日の早朝だったせいか、ほとんど観光客もいなくて、駐車場もガラガラだったのだが、8月最後の休日で晴れていたせいか、とても多くの人がいた。
砂丘会館に戻ると、梨をむいて売っていた。1個200円。実は、「道の家 白うさぎ」でも梨を売っていたが、当然、その場でむいてくれるわけじゃないので、「皮ごとかじりつくのもなあ」と思って買わなかったのだ。これを買って食べた。梨は好きなのだ。
梨を食べながら少し休んで、鳥取駅に戻る。もちろん、岩美町にまで行く時間も気力もバッテリーも残っていなかった。まあ、「Free!」はたいして好きなアニメじゃないしね、と強がってみる。いやしかし、お前らが弱いのは練習してないせいだよ。ぜんぜん日に焼けてないじゃん。
さらば砂丘会館
さらば鳥取砂丘
鳥取駅
30分ほどで鳥取駅に戻る。バッテリーもアップアップだ。そして、自分の腕がずいぶん日焼けしたことにも気付いた。駅前では、例の「24時間テレビ」の募金もやっていた。偽善も善だよな、と思い、100円ほど募金。
「24時間テレビ」の募金
自転車を返して、しばらく駅のベンチで休む。ここから5時間40分かけて京都に行くので、途中で食べるものでもコンビニで買おうと立ち上がって驚いた。また、足が動かない(こればっかりだ)。ふたたび動きの怪しいオジサンになってしまった。これはもう、最小歩数で移動するしかないと、コンビニを諦め、駅に入った。いや慌てて駅に入ってしまったが、このまま何も食べずに京都に行くのも大変そうだ、と思い直して、もう一度駅を出てコンビニに向かう。エスカレーターがあってよかった。
鳥取駅構内にあった「しゃんしゃん傘」
時間に余裕を持たせておいたのもよかった。気が付いたら電車は鳥取駅を出発していた。やや時間が短い乗り換えもあって心配だったが、予定通り10時すぎに京都に到着。しかし、宿泊先は五条駅そばなので地下鉄で移動。
鳥取から浜坂
五条駅近くのホテル
この日は身体の疲労を考えてホテルを予約していた。ネットカフェよりは高いけれど、1泊3,980円(朝食付き)。さすがに、この体調のままネットカフェで過ごしたら回復できそうにないと思ったのだ。コンビニで飲み物やおやつなどを買いに出て、翌日の予定などを考えてみたが、あまり確定できないまま就寝。