(アニメ#04)「キルミーベイベー」blu-ray BOX


さて、唐突に「キルミーベイベーblu-ray BOXです。なぜ、今日かというと、届いたばかりだからです:-)

殺し屋の高校生ソーニャと、友達のやすなが繰り広げるギャグアニメです。殺し屋といっても、そういう設定になっているだけで、スプラッタなシーンがあるわけではなく、ごく日常的な話です。もとは四コマ漫画で、その雰囲気をそのままアニメ化しようとして……失敗した感じです。

ハッキリ“失敗”と言っていいのか? 本放送当時は、テンポが悪いと感じていました。決して話がつまらないわけじゃないんですが、当時は「30分が長く感じられる」アニメでした。本作品を監督した山川吉樹氏は、どんな人なのかと思ったら(wikipedia に項目がなかったのですが)、「リトルバスターズ!」など普通(?)のアニメも監督されているようで、何をどうしたら、こういう作品になったのかよくわかりません。ありていに言って「(視聴を)切るほどじゃないけど、(ディスクを)買うほどでもない」という感じで、実際、セル的には失敗でした。BD1巻の初動が686枚(DVDは圏外)という、かなり厳しい結果に終わっています*1。この枚数自体がかなり話題になり、公式サイトでは自虐的に686枚のtwitterアイコンを配るという企画があったくらいです。

じゃあ、何がよかったのか。当然、話がつまらないわけじゃなかったこと、オープニング/エンディングの曲が特徴的だったことがあります。とくにエンディングは中毒性があるとまで言われ、主題歌CDはオリコン週間ランキングで13位に入りました。また、BD/DVDが売れなかったこと自体も話題のひとつとして挙げられていたと思います。

そして、私は、やすな役の赤崎千夏さんに負うところが大きいと思います。赤崎さんにとっては主演デビュー作でもありますが、とあるテレビ番組で「この作品のおかげで声をかけられるようになった」という話をされていました。実際、本作品の後、「中二病でも恋がしたい!」の丹生谷森夏や、「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」の春咲千和、「恋愛ラボ」の真木夏緒など、いくつものメインキャラを担当されるようになりました。決して声のバリエーションが広いという感じはしないのですが、特徴のある“かわいい声”はとても魅力的です。

かくして、話題になり続けた結果、この10月に発売されたベストアルバムとOAD(Original Anime Disc)を組み合わせた「キルミーベイベー・スーパー」は9000枚以上を売り上げました(初週は週間ランキング9位)。そして、この blu-ray BOX の登場です。単巻ごとに買い続けた人にしてみれば「早すぎる登場」かもしれません。しかも、16,800円(税込)という根付け*2という値付けは、「古いアニメを掘り起こしてそのまま BOX 化した」のかと思わせるような安い値段です。これはもう、赤崎さんにもう一度やすなをやってもらうために買わないといけないか、という気になってしまったわけです:-)

リニューアルされた公式サイトには、先日まで「忘れない。奇跡の一クールを…」という割り切ったキャッチコピーが掲載されていたこともあり、二期の可能性は薄い気もしますが、blu-ray BOX の売上とともに静かに期待しておくことにします。

*1:これはしかし私の好きな「げんしけん二代目」や「帰宅部活動記録」よりは多いのですが。

*2:amazon では1.2万円強。