2013年アドベントカレンダー企画「アニメBD/DVD購入記」(予告)

はじめに

ここ2年ほどアニメに凝っており、blu-ray や DVD を購入したので、これまでに購入したものを毎日1作品ずつ取り上げていきます。気を付けますが、まったくネタバレがないというわけにはいかないということをお断りしておきます。ただし、見出しに「購入記」と付けた通り、必ずしも「レビュー」を意図しているわけではありません。また、ここで取り上げる「アニメ」のほとんどは、いわゆる「深夜アニメ」です。ディズニーやらジブリのものもいくらかありますが、それらは含みません。といっても、多少深夜アニメという範囲から外れるものが出てきます。なお、「好きなアニメ上位25」でもありません

深夜アニメに凝るようになった発端は、フリーランスになって比較的時間的に余裕ができたことです(まあ、否応なくそういう状況になったということはありますが)。この歳になってアニメに凝るとは、そうなる前は想像もしませんでした。ただ、想像はしなかったけれど「想定の範囲外」だったわけではないです。これまでにも凝り性と言われることはありましたし、何をきっかけに凝り始めるかを事前に想像なんてしないものです。それこそ“ドメイン名”なんぞよりは、よほど“同類の人”は世の中に多いわけです。いや、来年あたりは“ドメイン名”のアドベントカレンダーでもいいかな、と思っていたりするんですが。

アニメのいいところ

具体的な経緯などは購入記として書いていこうと思いますが、ここではアニメのいいところを挙げておきましょう。

1話が短い

テレビドラマだと1時間、映画だと2時間ばかり拘束されることになりますが、アニメなら30分です。中には数分で終わってしまうショートアニメもありますが、“つまらなくても”30分の我慢。別に我慢しなくてもいいですが、「とりあえず1話を最後まで見て評価する」のに必要な時間が短いわけです。映画が嫌いになったわけではないのですが(以前は映画を好んでいたとも言えますが)、すっかり見る機会が減ってしまいました。

世界観が幅広い

実写となると、どうしても凝った映像を作る手間とコストがかかります。もちろん、アニメも作画に時間をかけたり、凝った映像を作るためにはコストがかかることはありますが、描写しようとする世界を広げやすいのは間違いないでしょう。アニメなら時代劇から宇宙空間でのロボットバトル、あるいはスプラッターからエロ描写まで、実写よりも表現できる範囲が広いと言えます。

面白い

もちろん、アニメだから面白いとか、ドラマはつまらないという断定はしません。「半沢直樹」も「リーガルハイ」も面白いと思いますし(「家政婦のミタ」はともかく)、つまらないと思うアニメもたくさんあります(「つまらない」のではなく「合わない」ものも多いのですが)。しかし、一般的な話としては、ドラマの収益源がスポンサー収入であることを考えると、視聴率を上げるために「見てもらう」ことを優先せざるを得ないことは考えられます。

深夜アニメの場合、たいていは製作委員会方式であり、「後で買ってもらう(有料視聴してもらう)」必要があります。たんに「見て面白かった」と思われるだけではビジネスとして成り立ちません。その分、エロかったりエグかったりという“売るための仕掛け”が入り込む余地もありますが、つまらないと思うアニメですら、何かしら工夫されているところはあるものです。

海外版ディスクの輸入について

もともと“買って”まで見ようと考えたのは、日本のアニメが海外ではかなり安く売られていることを知ったためです。アニメのライセンスは海外の業者向けに、ほぼ二束三文程度の金額でライセンスされていることが多いそうで、その理由には自社で「海外向けに吹替えや字幕を用意して販売する手間」をかけるよりも専門の業者に任せておく方がよい(その後のビジネス展開があるかもしれない)ということが推察できます。そして、需要と供給という現実がある以上、日本では2〜3話収録されているディスク1枚分の値段以下で、海外では1クール(3カ月)分のシリーズ全話が売られているということも珍しくありません。

たとえば、日本の有料動画配信(視聴期限付き)を利用するくらいなら、海外版のディスクを個人輸入してしまう方がいつでも利用できるとも言えます。今ではかなり録画環境が充実しており、セルディスクを買って見るよりも、番組を録画してポケットサーバー経由でiPadで見たり、DTCP-IP経由でスマホなどのデバイスで見る方が便利なこともあり、海外版ディスクには“制限”もあるので注意が必要ですが、見てみたいけど再放送を待っていられない(けれど日本版のセルディスクは高い)というものについては、こういうものの利用も考えられると思います。

海外版アニメBD/DVDには注意すべき点もあります(以下、あくまで自己責任でお願いします)。当然ながら、オープニングやエンディングのクレジット表記は英語になっていますし、映像や音声の質も国内版に比べて低いようです。DVDの日本語音声が聞くに堪えない品質だったこともあります。そもそも注文してから到着するまでに、けっこう時間がかかります。

DVDの場合、日本製プレイヤーのリージョンは2であり、アメリカ版DVD(リージョン1)は視聴できません。ヨーロッパ版DVDは日本と同じリージョン2ですが、映像規格が異なるため(日本はNTSC、ヨーロッパはPAL)、テレビでは視聴できません。しかし、パソコンのDVD再生ソフトを使えば、モニタで視聴できます。これに期待してイギリス版のDVDをいくつか輸入しましたが、ちゃんと視聴できました。マルチリージョン対応のDVDプレイヤーもあるようで、それを使えばテレビでも視聴できると思います。

blu-ray では、日本製プレイヤーのリージョンは、アメリカと同じリージョンAです。ヨーロッパはリージョンBなので、通常は再生できません(マルチリージョン対応のディスクはあるようです)。しかし、最近ではペアレンタルロックの国情報を利用して、再生制限しているケースが増えているようです。たとえば、アメリカのblu-rayプレイヤーではオリジナルの日本語音声も吹替えの英語音声も自由に切り替えられるのに、日本のblu-rayプレイヤーでは英語字幕が強制されたり、中には再生できなかったりすることがあるようです。「PlayStation 3」では国情報を設定できるようですが、私の手元にある blu-ray プレイヤーでは設定できないようなので、こうした制限があるものには手を出していません。ちなみに、こうした制限は日本のアニメばかりでなく、ハリウッド映画などでもフランス語はカナダのみとか、ポルトガル語はブラジルのみといった制限がかけられているものがあります。

こうした海外版セルアニメの情報については、以下のブログで詳しく紹介されています。

海外版の輸入には、各国の amazon を利用するのが簡単ですが、英語が苦手でも、めぼしいものはオークションにも出ていますし、日本の amazon でも輸入品として出品されていることがあります。また、アメリカからの輸入の場合、amazon より importCDs の方が安いことも多いようです。

ただ、海外版ディスクを輸入しても製作会社には還元されないようですし、上記のような制限もありますし、当然ながら日本語版についているようなオマケもありませんので、最近では日本製のパッケージを買うこともあります。「お布施」という言葉はあまり好きではないのですが、面白いと思うものには有意に還元されることが望ましいとも思うからです。ある程度、値が張るので「見たこともないものを買う」ということはあまりありませんし、それだけに届いたまま放置されているものも少なくありません。ハードディスクに残っている録画を見る方が楽なためです。ディズニーは、DVD/blu-rayデジタルコピーの権利を付けて販売しているものもあるのですが、こういうサービスがもっと広がってほしいものです。

参考(現在の視聴環境)